鬼ノ城の思い出
10年ほど前、奥さんの友人の結婚式が岡山県であるというのでついていった。ただし、結婚式には出席せず二次会だけ参加する予定で。
二次会は夜7時頃から開始だった気がする。時間があったので岡山といえば桃太郎、桃太郎といえば鬼、とホテルのPCで検索すると鬼ノ城という城が見つかった。
電車で城に近い駅(名前は忘れた)まで行って、ママチャリをレンタルして、レンタルサイクル店でもらった観光地図を見ながら単身鬼ノ城へ向う。鬼退治だ。
途中キャンプ場を過ぎたあたりから坂が険しくなり、自転車を置いて登る。
詳細な地図も持たず、どこまで続くのかわからないまま登っていくと、途中で持ってきたペットボトルの水が無くなった。おまけにものずごく暑い。一人坂の途中で倒れるのじゃないかと心配になる(結婚式の二次会までに帰らないと・・・まじで鬼に殺される・・・)。
汗だくになってようやく山頂について驚いた。巨大な城門があり、周りに素晴らしい景色が広がっていた。
ここは鬼が住むところじゃないと思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから十年以上経った。今年、当時結婚式に呼んでくれた妻の友人とその娘、我々4人家族の計6人で鬼ノ城へ向かった。一人で登った山を今回はレンタカーで登る。
10年前に見た巨大な城門と素晴らしい景色はそのままだった。きっと1000年前の風景と同じなのだろう。
こんな素晴らしい景色を眺めた人たちがなぜ鬼と呼ばれたのか。それを思い出せる人はもういない・・・
なんて歴史の不思議に浸れるいい場所です。また行きたいね。