森の仕事を調査する〜転職フェア参加〜

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もらったコースター



なんとなく漠然と昔から興味のあった林業(木工・木材加工etc)に関する転職フェアに参加してみた。サイトでガイダンスを見つけたので、軽い気持ちで何の予備知識もなく参加した。

 

結果はとても面白いイベントだった。参加前まではいつものようにナーバスになったが、今回はあまり深く考えないようにした。リスクのない物事を気楽に始めるのは大事だ。各社のプレゼン(8社ぐらい)を聞いて、その後興味のある会社と20分間話し合うスタイル。北海道から来ている企業もあり、私も北海道出身なので色々と話を聞いてみた(もう少し北海道の話をしたかったけど時間切れ)。

 

林業は川上・川中・川下と呼ばれる区分があり、下流に従って製品の形に近づいて行くイメージ。全体を網羅する企業もあり、それぞれの区分を担当する企業も細分化して存在しているようだ(初めて知った)。

 

今度の4月から法が変わり林業に注目が集まっているらしい(森林環境税の導入?)。ただ、どの業界もそうだが森林を整備する人材が圧倒的に不足している。理由として林業自体、特に川上の仕事はかなりハードで危険なことが挙げられる。また、3年未満での離職率がかなり高いとのこと。なお、三重県では年間50〜60人の林業への参入者がいるらしいが、その9割以上が他の職種からの転職者らしい。離職する原因の大半は、林業への知識が不足が原因とのこと(理想と現実のギャップ)。昨今では現状に対して林業大学校林業アカデミー)の設立が進んでおり、このような理想と現実のギャップを就業前に避けることも行われている。

 

北海道から来た企業に、単刀直入に「林業の魅力って何ですか?」と聞いてみた。回答として、「現場の人のストレスは少ない」ことが魅力だそう。確かに森で黙々と働くのは体力的にキツイが、合う人には合うのだろう。

 

他の企業からは、材木を高温下で圧縮し強度を上げた新製品の紹介や、木材商社の仕事内容などが聞けて非常に面白かった。生産管理などは材料や商品が何であれ共通の仕事内容なので、違和感なく話を聞くことが出来た。ただ、木材は使用できるまで成長させるのに数十年かかるのが他の素材業界と全く異なる。供給のコントロールも数十年のスパンで行われるため、年代によっては特定の種類の材木が枯渇することもあり、供給バランスを調整するのが難しい。そこで枯渇した木材に代替する木材の種類種類をきちんと把握しておくことが重要だと木材営業の方は語っていた(把握できるまでには少なくとも5年はかかるとのこと)。

 

現在、木材単価は全盛期の4分の1にまで下がって来ており、あまり希望に満ちた業界とは言えないかもしれない。ただ、家具を始めとして新たな取組が始まってきており、時代も木のぬくもりを再評価している(かつ国の支援もある)。近い内にメイドインジャパンの木工製品が海外に展開し、成功を収めるような気がしてならない。

 

どんな形でも良いので、林業、森や木製の家具などに関係を持っていこうと思う。

 

違う業界の人の話を聞くのは楽しい。行って良かった。

 

帰り道地下鉄の階段で、ベビーカーを上げるのに困っている二人組を見かけたので思い切って手伝った。普段は見て見ぬふりをするところだが、最近色々と挑戦しているうちに、行動することに抵抗感が無くなってきたような気がする。