仕事の最終日

 

1日早く仕事を切り上げたが、最終日に若い人たちが特別に送別会を開いてくれた。辞令はギリギリまで秘密だったので送別会を開く暇もなかった。

 

色々と話をして結局自分もなんだか少しはみんなの役に立っていたんだなぁと思う。何人かはお世辞だろうが、心の支えになっていたと俺に言ってくれた。

 

皆優秀で真面目な非常に良い青年たちだ。彼らには色々と助けられた。

 

この時、Sくんからもらったピースの紙タバコはこれまでにないくらいおいしかった。

 

最後、みんなと改札前で笑顔でお別れした。改札を通った後、振り返らずに電車に乗った。

 

きっと改札を通った後も見送ってくれていたのだろうが、振り返った時、誰もいなかったらどうしようと一瞬思った。

 

だから俺は振り返らず4番ホームから、住んでる町行きの電車に乗った。