読書メモ )ダークライン / ジョー・R・ランズデール

10年くらい前に読んだ”ボトムズ(沼地)”という小説が面白かったのをふと思い出し、ネットで作者を調べて、別の本がちょうど近くの図書館にあったので読んでみた。

図書館が近くにあるのはありがたいとつくづく思う。名古屋時代は近くに良い図書館が無くて残念だった。あの町の住民はみんな本を読まないのだろうか。そういえば自分の故郷の町も図書館が遠く、古いし、叢書の数もイマイチだった。そのくせパチンコ屋の数は人工比率でNo.1という感じ。労働者の町なので仕方がないか。それに比べるとここはとても良い環境だ。

 

小説の内容は、ボトムズと同じ語り口で、主人公が少年時代(1950年代のアメリカ)の事件を語るという感じで進んでいく。映画スタンドバイミーと似た雰囲気を読んでいて感じるので、あの映画が好きな(結構な数がいると思うが)人にはオススメの一冊だと思う。

内容は、スタンドバイミー+大草原の小さな家+セブン(デビットフィンチャー)という感じだろうか。主人公と殺人事件を一緒に解決(というか推理)しようとする黒人の役はモーガンフリーマンしか思いつかなかった。その他は、スタンドバイミーの役者にやってもらおう。主人公の友達はリバーフェニックスで決まりだななどと思いながら読み進めた。とにかく文章が読みやすいので最近読んでいた他の本とは違い、ストレス無く良い進めることが出来た。毎度のごとく、その後のことが成人した主人公によって語られるが、その内容には余韻も多く何ともいえない感情を持ってしまう。

(最後のブーツはきっと身元を消すために投げ入れられたものだと思う。そうでなけりゃ彼は牛を売っぱらって金を得るなんてしないから。自分で死ぬなら、親父から逃げてる間に死んでるはず。)

 

他の本も図書館にあったので、借りて読んでみようと思う。